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コラム

2025/10/14

不動産売却

不動産売却時の値引き交渉、プロが教える8つの対応法

不動産売却時の値引き交渉は避けて通れない現実

不動産を売却するとき、誰もが「できるだけ高く売りたい」と願います。しかし、購入検討者からの値引き交渉は、ほぼ避けられない現実なのです。

不動産売却は人生で何度も経験するものではありません。数十万円から数百万円という大きな金額をめぐる交渉は、売主にとって大きなプレッシャーになります。

私たちが不動産業界で長年見てきた経験から言えることは、値引き交渉で慌てて判断すると後悔することが多いということ。

「もっと強気に出ればよかった」「あの条件を提示すればよかった」と思っても、契約後では遅いのです。

値引き交渉の実態と心構え

値引き交渉は、中古不動産市場では当たり前の出来事です。売主が提示した価格そのままで売却できることはほとんどありません。

まずは値引き交渉の実態を知ることから始めましょう。

値引き交渉の相場はいくらなのか?

一般的に、2,000万円〜3,000万円の物件では80万円前後5,000万円クラスの物件では100万円〜150万円程度の値引き交渉が行われることが多いです。

ただし、これはあくまで目安。物件の状態や市場の需給バランス、売却を急いでいるかどうかなどによって大きく変わります。

値引き交渉は必ずしも応じる必要はありません。最終的な売却価格を決めるのは売主であるあなたです。

どう思いますか? 自分の大切な資産を適正価格より安く手放したくないですよね。

値引き交渉はいつ行われるのか

値引き交渉が行われるタイミングは主に2つあります。

1つ目は「物件の内見時」です。購入検討者が「もう少し安ければすぐに決めるのに」と言ってくるケースです。

2つ目は「購入を決断する直前」です。購入検討者が買付証明書を提出する際に、希望購入価格(値下げした価格)を記載してくることがあります。

また、売り出しから6ヶ月以上経過した場合、不動産会社から価格の見直しを提案されることもあります。

プロが教える値引き交渉への8つの対応法

では、実際に値引き交渉を受けた場合、どのように対応すべきでしょうか。プロの不動産業者として培った経験から、8つの効果的な対応法をご紹介します。

1. 売り出し直後の交渉には応じない

売り出し直後は、まだ市場の反応を見極める時期です。この段階での値引き交渉には安易に応じないことをおすすめします。

物件への問い合わせや内見の状況を見て、市場の反応を確認してから判断しましょう。

焦って値下げすると、本来得られるはずだった金額を失うことになりかねません。

2. 自分の妥協ラインを事前に決めておく

値引き交渉に備えて、あらかじめ「ここまでなら値引きしても良い」という妥協ラインを決めておきましょう。

例えば、3,380万円で売り出した物件であれば、「3,300万円までなら応じても良い」というラインです。

このラインを決めておくことで、交渉の場で感情に流されず、冷静な判断ができます

3. 値引き以外の条件を提示する

価格だけでなく、引き渡し時期や残置物の扱いなど、他の条件で折り合いをつける方法も検討しましょう。

例えば、「価格は譲れないが、引き渡し時期を早めることはできる」「エアコンやカーテンなどの設備を付けたままにできる」といった条件です。

こうした柔軟な対応が、交渉を成功に導くことがあります。

4. 買主の事情を把握する

買主がなぜ値引きを求めているのか、その背景を理解することが重要です。

「中古物件は値引きが当然」と考えているタイプなのか、予算の限界ギリギリで申し込んでいるのか。

買主の事情を把握することで、適切な対応が取れるようになります。不動産会社の担当者から情報を得ることも有効です。

5. 不動産会社を介して交渉する

値引き交渉は感情的になりがちです。直接買主と交渉するのではなく、不動産会社を介して行うことをおすすめします。

プロの不動産会社は交渉のプロでもあります。冷静な判断と適切な言葉選びで、あなたの利益を最大化してくれるでしょう。

内見時に直接値引き要望を言われた場合は、「担当者と相談します」と返答するのがベストです。

6. 売却理由を適切に伝える

売却を急いでいないことや、売却理由が単なる住み替えであることなどを適切に伝えることで、不用意な値引き交渉を防げることがあります

逆に、急いで売りたい様子が見えると、買主は「もっと値引きできるのでは」と考えるでしょう。

あなたはどうですか? 売却を急いでいますか? 余裕を持ったスケジュールで進めることが理想的です。

7. 物件の強みをアピールする

値引き交渉の場面では、物件の強みを再度アピールすることも効果的です。

日当たりの良さ、駅からの距離、周辺環境の良さなど、物件の価値を高める要素を具体的に伝えましょう。

「この地域では、この条件の物件はなかなか出てこない」といった希少性のアピールも有効です。

8. 複数の購入希望者を競わせる

可能であれば、複数の購入希望者に内見してもらい、競争原理を働かせることも一つの戦略です。

「他にも検討している方がいる」という状況があれば、買主は値引き交渉に慎重になるでしょう。

ただし、虚偽の情報を伝えることは避け、事実に基づいた交渉を心がけてください。

値引き交渉で失敗しないための注意点

最後に、値引き交渉で失敗しないための注意点をいくつか紹介します。

感情的にならない

値引き交渉は時に感情的になりがちですが、冷静さを保つことが重要です。

「安すぎる」と感じても、感情的な反応は避け、データや事実に基づいた冷静な対応を心がけましょう。

交渉は、感情ではなく論理で進めるのが鉄則です。

相場を把握しておく

自分の物件の適正価格を知っておくことは、交渉の基本です。

周辺の類似物件の売却事例や、不動産会社の査定額を参考に、相場観を持っておきましょう。

相場を知っていれば、不当な値引き要求にも毅然と対応できます。

値引き交渉を想定した価格設定を

最初から値引き交渉を想定した価格設定をしておくことも一つの方法です。

例えば、本当は3,300万円で売りたい場合、3,380万円で売り出すといった戦略です。

これにより、買主に値引きした満足感を与えつつ、あなたの希望額で売却できる可能性が高まります。

まとめ:プロフェッショナルな対応で理想の売却を

不動産売却における値引き交渉は避けられないものですが、適切な準備と対応で理想的な結果を導くことができます。

今回ご紹介した8つの対応法を参考に、冷静かつ戦略的に交渉を進めてください。

大切なのは、事前の準備と冷静な判断です。感情に流されず、データと事実に基づいた交渉を心がけましょう。

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